私はゲーム業界で15年以上、デザイナーやアートディレクターとして活動し、AAAタイトルからモバイル、VRまで様々なプロジェクトに携わってきました。現在は、ゲームのアート制作を軸に、母校の専門学校で教育にも力を入れています。
ここでは、幼少期から専門学校入学までの私の原点を振り返ります。絵とゲームに夢中だったあの頃の体験が、クリエイターとしての情熱の土台になっています。
絵を描く喜び
私が絵を描き始めたのは、3歳の頃でした。祖母からもらったマジックペンで、家の床や壁、さらには自分の顔や体まで線だらけにしました。仕事から帰った母は、「家が落書きだらけ!」と驚いたそうです。誰に教わるでもなく、自由に線を引くのが大好きだったようです。
小学生になると、アニメや漫画のキャラクターを夢中で模写するようになりました。ドラゴンボールやウルトラマン、スター・ウォーズなどの作品の好きなシーンを、ビデオで一時停止して描いていました。当時はどの家でも新聞を取っていて、チラシの裏の白紙が私のキャンバスでした。
友達と一緒に漫画を作ったりもしました。友達が自由帳にコマ割りをしてくれて、私がキャラや物語を描き込む。そんな時間は、まるで自分だけの世界を作っているようでした。Gペンを買って、本格的に漫画を描こうとしたこともあります。当時の夢は漫画家でした。絵を描くことが大好きで、この「描く喜び」が、クリエイターとしての私の原点です。
ゲームとの出会い
初めてゲームに触れたのは6歳の頃。最初に遊んだのは「ストリートファイターⅡ」「ハイパーゾーン」「ビッグラン」の3作でした。子供には難しいゲームでしたが、毎日夢中になって遊びました。その翌年、誕生日プレゼントとして買ってもらったのが「スーパードンキーコング」でした。この作品が、私のキャリアを形作る大きなきっかけとなります。その美しいグラフィックスに衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えていて、鮮やかな色彩、キャラの生き生きとした動き、音楽のワクワク感に魅了されました。
当時のゲームには説明書という冊子が付いていて、ストーリーやキャラ設定が書かれていました。私はそれが宝物で、外出先でも持ち歩いて、物語を想像しました。ゲームにすっかりハマった私は、お小遣いの百円玉を握りしめてゲームショップに行き、50円や80円の中古ゲームを物色するのが大好きでした。スーパーファミコンの旧作は、箱や説明書がないことも多く、操作方法がわからないまま試行錯誤で遊びました。パッケージの絵を見て、「どんな冒険が待ってるんだろう?」と想像するのが楽しかったです。
友人を家に呼んで一緒にゲームを遊び、笑い合った時間は宝物です。このゲームとの出会いが、私の美学の根本を形作りました。特に「スーパードンキーコング」の衝撃は、「いつか自分もこんなゲームを作りたい」という夢をくれた瞬間でした。
夢への第一歩
漫画家になりたいと思っていた私ですが、ゲームとの出会いで夢が広がりました。ゲームは、絵と物語、音楽が一つになって、プレイヤーに感動を届けるもの。その力に魅了され、ゲーム業界で働くことを考えるようになりました。
当時はインターネットがなく、ゲームの情報を得るのはパッケージや雑誌だけ。どんな仕事があるのか、どうやったらゲームを作れるのか、わかりませんでした。それでも、「スーパードンキーコング」のような作品を生み出したいという気持ちは、どんどん強くなりました。遠い国で作られたゲームが海を越え、少年の私に夢と希望を与えてくれた。その体験が、私の原点です。
高校生になり、専門学校の存在を知りました。ゲームやアートを学べる場所があると知り、「ここでなら夢に近づける!」とワクワクしました。それから現在に至るまで、絵とゲームへの情熱はずっと変わらず、私を突き動かしてくれています。
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